海外の社会インフラPPP、そのオポチュニティは無限大!

JICAの協力準備調査に採択されたガーナプロジェクトをプロジェクトマネージャーが振り返る
 当社は2019年9月に、アフリカのガーナ共和国の道路・高速道路省と一つのMoU(基本合意書)を締結しました。ガーナにおいて官民連携(PPP)の手法で有料道路の維持管理や新規建設を進められるかどうかを調査するという基本合意です。その後、ガーナのプロジェクトはJICA(国際協力機構)の協力準備調査(PPPインフラ事業)に採択されました。
 ガーナの有料道路PPPプロジェクトはまだ予備調査の段階ですが、海外の有料道路において日本の企業がPPPプロジェクトに参画したケースはありません。F/S(フィージビリティスタディ:実行可能性調査)をクリアし、日本企業を中心したコンソーシアムが有料道路のPPPを受注できれば、日本のPPPの歴史の中で、画期的な事例になることは間違いありません。
 このガーナ政府との基本合意において、とても重要な役割を演じたのが社長室 海外社会インフラPPPグループのグループ長 池戸あいりさんです。ガーナの有料道路PPPの概要について、池戸さんに聞きました。

──池戸さんはガーナ政府との基本合意書の締結に関して、当社の交渉担当者として大きな役割を演じました。まず、ガーナ政府との合意について、簡単に説明いただけますでしょうか。

池戸あいり氏(以下、池戸):インデックスコンサルティングは官民連携(PPP)の手法を用いて、新興国や途上国の社会インフラ支援をサポートしています。今回の案件は、ガーナの高速道路や有料道路の維持管理や新規建設するにあたり、民間の技術や資金を導入して取り組むことが可能な、採算の取れる路線があるかどうかをインデックスが主体となって調べ、プロジェクトを推進していくという合意です。
 この予備的な調査で採算性が取れる路線があれば、その路線に絞って詳細な交通量や法的リスクなど様々なことを調べる本格調査に移行します。それでも問題がなければ、インデックスがプロジェクトマネージャーとなって20年、30年といった長期間にわたる運営に参加する企業を募集し、運営権の取得、つまりコンセッションの獲得を目指します。もちろん、維持管理などの運営だけでなく、既存路線の拡幅や新規路線の建設を手がける可能性もあります。

──池戸さんはガーナ政府との基本合意書の締結に関して、当社の交渉担当者として大きな役割を演じました。まず、ガーナ政府との合意について、簡単に説明いただけますでしょうか。

──池戸さんはガーナ政府との基本合意書の締結に関して、当社の交渉担当者として大きな役割を演じました。まず、ガーナ政府との合意について、簡単に説明いただけますでしょうか。

池戸あいり氏(以下、池戸):インデックスコンサルティングは官民連携(PPP)の手法を用いて、新興国や途上国の社会インフラ支援をサポートしています。今回の案件は、ガーナの高速道路や有料道路の維持管理や新規建設するにあたり、民間の技術や資金を導入して取り組むことが可能な、採算の取れる路線があるかどうかをインデックスが主体となって調べ、プロジェクトを推進していくという合意です。
 この予備的な調査で採算性が取れる路線があれば、その路線に絞って詳細な交通量や法的リスクなど様々なことを調べる本格調査に移行します。それでも問題がなければ、インデックスがプロジェクトマネージャーとなって20年、30年といった長期間にわたる運営に参加する企業を募集し、運営権の取得、つまりコンセッションの獲得を目指します。もちろん、維持管理などの運営だけでなく、既存路線の拡幅や新規路線の建設を手がける可能性もあります。

──ガーナの予備調査は、JICAの協力準備調査に採択、3000万円の補助金を得ました。こういった予備調査でJICAの採択を得るのは珍しいと聞いています。

──ガーナの予備調査は、JICAの協力準備調査に採択、3000万円の補助金を得ました。こういった予備調査でJICAの採択を得るのは珍しいと聞いています。

池戸:海外における社会インフラの予備調査でJICAの補助金を得たプロジェクトは過去に70件ほどありましたが、実際のプロジェクトに至ったのはわずか1件でした。補助金の効果に厳しい目が注がれる中、JICAもプロジェクトの中身を厳しく精査するようになっていたんです。その中で今回のプロジェクトがJICAの採択を得ることができたのは、それだけ将来性を評価してもらえたということだと思います。

──ガーナ政府とはどういう交渉をしたのでしょうか。

池戸:もともとはJAIDA(アフリカインフラ協議会)のイベントでガーナに行ったことがきっかけです。その時に、ガーナの鉄道省や財務省、高速道路省の幹部とコネクションを作り、「ブラウンフィールド(既に稼働している有料道路の運営、拡幅などを意味する言葉)のコンセッションであれば日本企業が参加する可能性はありますよ」と伝えたんです。先方の反応はなかなかありませんでしたが、日本企業の関心や国交省のサポートについて発信しているうちに、こちらの本気度を感じ取ってくれたようで、高速道路の「ショートリスト」を出してくれるようになりました。ショートリストというのは、採算が取れそうな有望な路線がまとめられたリストのことです。通常、新興国や途上国の政府はPPPに出してもいいリストをまとめています。これを通常「ロングリスト」と言います。ただ、ロングリストは玉石混淆で、地元企業が引き受けなかったような、採算性の厳しいPPP案件や公共工事も多数、含まれています。海外のインフラプロジェクトはただでさえ難しいもの。それなのに、そもそも採算性に乏しい案件に手を出せば、成功することはできません。そこで、相手政府と交渉して、もっと条件のいい案件を出してもらう必要があります。そうして出してもらったのがショートリストです。

──ガーナ政府とはどういう交渉をしたのでしょうか。

──ガーナ政府とはどういう交渉をしたのでしょうか。

池戸:もともとはJAIDA(アフリカインフラ協議会)のイベントでガーナに行ったことがきっかけです。その時に、ガーナの鉄道省や財務省、高速道路省の幹部とコネクションを作り、「ブラウンフィールド(既に稼働している有料道路の運営、拡幅などを意味する言葉)のコンセッションであれば日本企業が参加する可能性はありますよ」と伝えたんです。先方の反応はなかなかありませんでしたが、日本企業の関心や国交省のサポートについて発信しているうちに、こちらの本気度を感じ取ってくれたようで、高速道路の「ショートリスト」を出してくれるようになりました。ショートリストというのは、採算が取れそうな有望な路線がまとめられたリストのことです。通常、新興国や途上国の政府はPPPに出してもいいリストをまとめています。これを通常「ロングリスト」と言います。ただ、ロングリストは玉石混淆で、地元企業が引き受けなかったような、採算性の厳しいPPP案件や公共工事も多数、含まれています。海外のインフラプロジェクトはただでさえ難しいもの。それなのに、そもそも採算性に乏しい案件に手を出せば、成功することはできません。そこで、相手政府と交渉して、もっと条件のいい案件を出してもらう必要があります。そうして出してもらったのがショートリストです。

──各国政府とコネクションを作り、有望な案件を抽出することが池戸さんのお仕事という理解でいいでしょうか。

池戸:今はそうです。この後、予備調査や本格調査を経て、実際にプロジェクトとして進められる段階になれば、建設会社や金融機関など、プロジェクトに参画するコンソーシアムを組成します。私がやるかどうかは分かりませんが、実際にプロジェクトが動き始めれば、その国にSPC(特別目的会社)を作り、実際の運営にも携わります。

──各国政府とコネクションを作り、有望な案件を抽出することが池戸さんのお仕事という理解でいいでしょうか。

──各国政府とコネクションを作り、有望な案件を抽出することが池戸さんのお仕事という理解でいいでしょうか。

池戸:今はそうです。この後、予備調査や本格調査を経て、実際にプロジェクトとして進められる段階になれば、建設会社や金融機関など、プロジェクトに参画するコンソーシアムを組成します。私がやるかどうかは分かりませんが、実際にプロジェクトが動き始めれば、その国にSPC(特別目的会社)を作り、実際の運営にも携わります。

──池戸さんの所属する海外社会インフラPPPインフラグループでは、ガーナ以外にどんなプロジェクトを進めているのでしょうか。

池戸:有望なプロジェクトの一つとして、ベトナムの高速道路があります。ベトナム・ホーチミンに新設されたロンタイン国際空港とホーチミンを結ぶ全長55キロの高速道路です。この路線は既にベトナム高速道路公社が管理・運営していますが、ロンタイン国際空港の建設に伴う需要増を見越して、ベトナム政府は8車線に拡幅しようとしています。その拡幅にかかる建設コストをまかなうため、高速道路の運営権を一定期間、民間企業をベースにしたコンソーシアムに売却するという計画です。
 フィリピンの有料道路プロジェクトも楽しみな案件の一つです。フィリピンの大手財閥、サンミゲル・コーポレーションはマニラ首都圏の高速道路を拡幅、延伸する計画を持っています。そこに、日本企業がコンソーシアムを組んで参画するというプロジェクトです。それ以外にも、ペルーやインド、アメリカ・テキサス州など可能性のあるPPPプロジェクトはいろいろとあります。今は社内のリソースが足りないのが最大の問題ですね(笑)。

──池戸さんの所属する海外社会インフラPPPインフラグループでは、ガーナ以外にどんなプロジェクトを進めているのでしょうか。

──池戸さんの所属する海外社会インフラPPPインフラグループでは、ガーナ以外にどんなプロジェクトを進めているのでしょうか。

池戸:有望なプロジェクトの一つとして、ベトナムの高速道路があります。ベトナム・ホーチミンに新設されたロンタイン国際空港とホーチミンを結ぶ全長55キロの高速道路です。この路線は既にベトナム高速道路公社が管理・運営していますが、ロンタイン国際空港の建設に伴う需要増を見越して、ベトナム政府は8車線に拡幅しようとしています。その拡幅にかかる建設コストをまかなうため、高速道路の運営権を一定期間、民間企業をベースにしたコンソーシアムに売却するという計画です。
 フィリピンの有料道路プロジェクトも楽しみな案件の一つです。フィリピンの大手財閥、サンミゲル・コーポレーションはマニラ首都圏の高速道路を拡幅、延伸する計画を持っています。そこに、日本企業がコンソーシアムを組んで参画するというプロジェクトです。それ以外にも、ペルーやインド、アメリカ・テキサス州など可能性のあるPPPプロジェクトはいろいろとあります。今は社内のリソースが足りないのが最大の問題ですね(笑)。